ろふろっく

すきな音楽のはなしをします

a flood of circle『LOVE IS LIKE A Beer!Beer!Beer!』@新宿LOFT(配信) 12/25

 a flood of circleの『LOVE IS LIKE A Beer!Beer!Beer!』を配信で観た。

このライブはHISAYO(Ba.)が加入10周年ということで彼女が制作に初参加したアルバム「LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL」の再現ライブとなっている。ライブじゃなかなかやらないあの曲やこの曲を聴ける貴重な機会でもあった。

ライブが始まって早々、少し気になることがあった。Dr.渡邉一丘の髪がバッサリと切られイメージがめちゃくちゃ変わっている!かなりしばらく、ていうかフラッド知ってからずっと渡邉一丘といったら肩までのびるロングパーマだったのでかなり衝撃を受けた。変わりすぎてて「あれ今日ナベちゃん欠席?」とまで思った。しかし、その顔立ち、服装、ドラムスタイルは間違いなく渡邉一丘だった。

ナベちゃんのことについてはここまでにしてライブの感想を話そう。

「LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL」はやっぱ良いアルバムだな、と再認識させられるようなライブだった。私の中でもこの「LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL」というアルバムはフラッドの中でもそこそこ上位に入っている。まずI LOVE YOUから始まる、というのがすごいと思うのだ。こういうカントリー感のある楽曲ってのはなかなか冒頭に置かれることは少ないと感じる。でもこのアルバムはこの曲でないと始まれない。ブルースへのラブを込めたこの曲はこのアルバムの表題曲にぴったりだし、説得力がある。それにとても良い曲だ。ここから繰り出されるのはBlood Red ShoesやBeautiful Monkeysなどのライブ定番曲に加え、ロックンローラーの宿命を叫ぶ「Boy」、そして最後には”生きていて”とまっすぐなメッセージを残す「感光」と、a flood of circleのアルバムとしてとても完成度の高い一枚だ。それはライブでも変わらない。走りつづけているフラッドが示す今の「LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL」を見ることができた。佐々木亮介のソロから入る「賭け(Bet!Bet!Bet!)」をライブでみれたのが嬉しかった。ほんとに聴いていて楽しい気分になれるしサビ中の「べっべっべいぇー」の部分は叫びたくなる。ナベちゃん曰くかわいい曲の「YU-REI Song」もライブではなかなか見ることができない曲じゃないだろうか。やさしい曲のように聞こえるが歌詞の一節にある「生きてるうちにやりゃよかった」は佐々木亮介の「やれることはやる」生き様を示しているように感じる。そしてこの曲から続ける「Boy」が本当にかっこよかった。アオキテツのギターからはじまる「Boy」は、再現ライブといえど今のフラッドだからやれる「Boy」だと思うし、やっぱりこの曲はとても熱くなれるし心が動かされる。本編ラストの「感光」はモニター越しでも息が止まるほど佐々木亮介に心を奪われた。「生きていて」なんて言われたら生きるしかなくなるじゃないか、と思わされる。人と簡単に会えないこんな時代だからこそまた心に響くものがあった。ここで本編は終了。やっぱ「LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL」はいいアルバムだ。

そしてアンコール、雰囲気は一転、和やかなムードに包まれHISAYO姐さんのお祝い会場に。HISAYOが一番搾り(最近ロックバンドがこぞって絞り飲んでるけどキリンは何かあるのか...?)の音を鳴らし、演奏されたのはライブタイトルにもなっている「Beer!Beer!Beer!」、「これやってみたかったんや」と言って楽しそうに演奏してる姿をみるとこっちも楽しくなる。そしてラストに演奏されたのは最新曲「Beast Mode」。今のモードのフラッドを見せつけ、ライブは終了した。

 

フラッドは今年3本の配信ライブを行った。どのライブもテーマが異なり、全く違うフラッドが観ることができた。ライブができない中でもいろんな形でライブをやるのが彼ららしいし、信頼できる。HISAYO10周年イヤーの次はフラッド15周年イヤー。2021年のフラッドは何をしかけてくるのか。